楽しみ方
〝聴く〟

例大祭中に演奏されている祭囃子は【小台囃子】です。起源は南足柄を中心に演奏されている【足柄囃子】であり、神奈川県西部で叩かれているお囃子と共通点が多いので、聞き覚えのあるメロディーが聞き取れる方も多いと思います。
お囃子を聴くにあたっておすすめのポイントは〝火入れ〟と〝宮入り〟です。

火入れの時は時間調整等、動きに変化のない時間が長いのでお囃子で盛り上げます。時間的にクライマックスが近いこともあり、叩き手のテンションも最高潮になります。特に大胴の〝乱れ打ち〟はたくさんのレパートリーがあり、この時のために温存している大胴叩きも多いので、聴き応えがあります。

宮入りはまさに祭りのクライマックスを飾る重要なイベントです。叩き手は主に小学校を卒業する子を中心にした選抜メンバーで構成され、はやしから始まり正傳、神田丸、鎌倉、しちょうめと、約1ヶ月にも及ぶ稽古の成果を存分に披露します。小台囃子をじっくり聞きたい方はにまさにおすすめです。
最上部へ〝観る〟

由緒でも説明していますが、小台の山車は昭和から続く歴史ある山車です。組木や彫り物など、そのまま観ていても十分に魅力的ですが、やはり山車の見所としてはその動かし方と火入れ後の〝粋〟な姿でしょう。

山車には舵を切る機能が一切ないので、人力で曲げていきます。曲げ方はいくつかありますが、主に〝前梃子〟を使います。樫で作られた木の棒を走行中の前輪に当てて向きを変えていくのですが、これが非常に難しく、スムーズに曲げるには熟練の技と経験を要する、まさに〝匠の技〟と言えます。前梃子にも内輪用と外輪用の2種類あり、それぞれ使い方が違います。詳細は保存会のホームページに記載しますが、是非注目して観てください。
前梃子の他にも、〝追い梃子〟を使って文字通りテコの原理で車体をずらしたり、片側の後輪をロックさせながら前方を横に引っ張るというまさに〝力技〟な方法などもありますが、山車にかかる負担が大きく、何より一気に曲げるので危険を伴います。一般の方は近づきすぎないようご注意ください。

小台の山車にはたくさんの提灯がありますが、これはただの飾りではなくちゃんと〝提灯〟として機能します。どういうことかというと、最近ではバッテリーを積んで電球を使う山車が多い中、小台では昔ながらのロウソクによる提灯にこだわっています。夕方、文字通り〝火〟の入った提灯はとても情緒あふれる暖かい灯りで、日も暮れて辺りが暗くなるとより一層〝味〟のある何とも言えない綺麗さを演出してくれます。派手な飾りのない、シンプルで硬派な印象のある昼の山車とはひと味もふた味も違う華やかさを是非ご覧下さい。
最上部へ〝遊ぶ〟
山車が出発したあとも、神社の境内には出店があります。金魚すくいや当てくじなど、毎年工夫を凝らして出店しているので、是非お立ち寄りください。
最上部へ〝食す〟
神社境内の出店には焼き鳥や水あめなども売っていますので、ご賞味ください。また、山車を引いてくれた方には各休憩地点でお菓子や飲み物も準備しております。体を動かしたあとに皆でワイワイ騒ぎながら食べるのもなかなかいいものですよ。
最上部へ〝参加する〟
「やっぱり祭りは見ているだけじゃつまらない!」そんな方は是非参加してみてください。〝例大祭は氏子のためのお祭り〟確かにその通りですが、〝氏子しか参加してはいけないお祭り〟ではありません。地区はもちろん性別、年齢関係なく、興味のある方大歓迎です。小難しい参加手続きなどは特にありません。ただ綱を握って山車を引っ張り、みんなで楽しく騒ぐだけです。あとは山車の正面でホイッスルを吹きながら先導している委員長の「進め」「止まれ」の指示通りに動けば問題ありません。また、保存会に興味のある方は会長へ、はやし子に興味のある方は顧問へ声をかけてみてください。それぞれ袢纏に役職の刺繍があるのでわかると思います。
花掛について
宵宮の神社出発時には山車の上屋には提灯しか掛かっていませんが、地域を回るに連れて文字の書かれた紙が掛かっていきます。これは〝花掛〟といい、御祝儀を頂いた時に感謝の意味を込めて掛けるものです。例大祭はこの花掛が主な資金源となっており、提灯、山車などの修理や休憩場所の飲食物などに使わせていただいております。お気持ちのある方は会計係、または執行委員にお声かけください。
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